1年を通して多いなぁと感じるのは「コーヒーをじゅうたんにこぼした」という悲鳴。
実際はHPからご依頼いただくことが多いので生の声は聞こえませんが、メールの文面から悲鳴が聞こえます。
もちろん、こぼしたコーヒーがじゅうたんに染みこんでいくのをジーっと見ている方はいらっしゃいませんので何とかしようと乾いたタオルを当て、湿ったタオルを当て、それを繰り返して行うと思います。
それで染みついたものが取れれば一安心ですが、問題はシミが残った場合です。
そのとき皆様どうされるかと言いますとウール用中性洗剤を使ったり、NETで調べて重曹を使ったりとか様々です。
ただ、使う洗剤によってはシミを余計に取りにくくする場合があります。
特に重曹の取扱いにはご注意ください。
重曹水をシミ抜きとして使ってしまったがために変色を起こしてしまった状態でクリーニングの依頼がくることが多いです。重曹は油分を分解する作用もありますので、ギャッベやハグみじゅうたんのようなウール絨毯に油分が含まれているものに関しては、あまり良くありません。変色しているとなると元の色がなくなっているわけですから、シミも取りようがなくなってくるんですね。
一番いいのは、速やかに専門のクリーニング業者にご依頼いただくことですが、やはり自宅で何とかしたいという方が多いと思います。
そこでひとつやってみていただきたいことがあります。
コーヒーをこぼして乾いたタオルと湿ったタオルを当てても当てても取りきれない場合は、ぬるま湯をシミ部分に垂らしてください。それにより残ったシミに水分が含まれ浮いてきますので、再度シミがタオルに移らなくなるまで当て、それを繰り返してみてください。結構取れます。
ただ、じゅうたんによっては染色の色落ちの可能性もありますので、目立たない部分でお試しになられてからがいいと思います。特に40℃以上の温水ですと色落ちの危険度は高まりますので要注意です。
ちなみにタンパク質系(牛乳等)のシミは水で対処してください。ぬるま湯や高温水だと凝固することがあります。
ということで“コーヒーのシミはぬるま湯で対処“を紹介させていただきました。
乾燥もしっかりと、髪の毛を乾かすかのようにドライヤーを使ってある程度乾かすといいです。
私たちも洗剤や重曹で頑張って残ったシミより、お湯や水程度で対応しただけの方がシミは取れやすいです。
何とか自宅で頑張るお気持ちは十分わかりますが、コツは頑張り過ぎないこと。頑張りすぎるとタオルでゴシゴシ擦って繊維を傷め、洗剤も強めにしたりいろんな種類を使ったりで変色する可能性が高まります。
最後にもう一度。
コツは「水(ぬるま湯)を残ったシミに垂らして再度タオルで吸い取る」「頑張り過ぎないこと」です。そして重曹水はシミとりでは使用しないこと。
それでも解決しない場合はお気軽にお問い合わせくださいませ。